■ザアカイ: 回心の「デフォルト(=基本形)」
イエスさまは、公生涯に入られらた後、ご自分の財産を一切持たれませんでした。「狐には穴があり、空の鳥には巣があるが、人の子には枕する所もありません。」(マタイ8: 20;ルカ9: 58)と語られたように、ご自分の家も持っておられませんでした。
お金も家もないイエスさまの関心事の一つは、どこに行っても、弟子集団もろともお世話になることができる金持ちの家に招かれること。そして、できるだけそこに泊まることだったろうと想像します。イエスさまはお腹の空いた群衆や弟子たちを思いやることがおできになるやさしい人でした。
幸い彼は有名だったので、どこに出かけて行っても多くの人たちが競って食事に招いたようです。だから、それほど野宿しなくて済んだのではないかと思います。
ところが、エリコに行かれたときには、群衆はぞろぞろと彼については来ましたが、食事に誘ってくれる人がいませんでした。そこに、タイミングよく、イエスさまを見るためにいちじく桑の木に登っていた背の低い男を見かけました。それで、イエスさまの方から声をかけられました。