■共依存から逃れる道

友人に書いてもらった体験談を、本人の許可を得た上で編集しました。エッセイは三つの部分から構成されています。

まず第1に、著者はかつて、人の世話を焼くことで、ついには孤独な自分を愛してくれる誰かと出会うはずだというファンタジーの世界に生きていました。彼女は孤独ゆえに人の世話をし、世話をしても愛を得ることができなくて絶望するという「出口のない悪循環」に陥いっていました。

第2に、著者が、依存と絶望を繰り返す「孤独の循環」から抜け出していくプロセスについて説明します。彼女は、父なる神に信頼することで、自分の中に眠る「1人でいることができる能力」が引き出され、育てられて、母なるものから離れ、新しい自立の道を歩み始めることができました。

最後に著者は、天の父以外の「父もどき」に信頼して、再び共依存状態に戻らないようにと警告します(参照; 詩篇27: 10; ヨハネ16: 32; マタイ23: 8, 9)。慰めと励ましとアドバイスを与えるのは人ではなく神だけです。人に背負われることで、「自分で立って歩く力」を失ってしまいます。「私に任せなさい」などと言う人からは逃げた方が無難です。