日本に文脈化された説教:3

5、結語

日本に文脈化された説教は、オカゲイメージを接点とし、「ありのままが受け入れられている」という恵みを基調とし、その上で、その恵みに自己を委譲する喜びを証言するものであるべきである。
西洋神学における神・罪・救いの順番ではなく、オカゲ・恵み・明け渡しの順で語り、その土台の上に、混淆宗教の危険を避けながら、オカゲをくださる超越的人格神、忘恩としての罪、自己委譲の結果としての救いの喜びをアピールすることが有効であると思う。

  1. 福田充男著『福音は伝わっていますか』(1995年、キリスト新聞社)71〜75頁。
  2. マタイによる福音書5章13節〜14節。
  3. 見田宗介著『現代日本の精神構造』(1965年、弘文堂)155〜157頁
  4. 福田充男著『文脈化教会の形成』(1993年、ハーベスト・タイム・ミニストリーズ出版部)81〜97頁。
  5. 朝日新聞社編『朝日キーワード 1991』(1990年、朝日新聞社)22頁。
  6. 室生忠著『新人類と宗教』(1986年、三一書房)229頁。
  7. イザヤ書40章1節。
  8. 武田清子著「日本文化の隠れた形」新日本製鐵株式会社秘書部広報企画室編『日本の心:文化・伝統と現代』(1987年、丸善株式会社)170〜174頁。
  9. 伝道の書3章11節。
  10. 梶村昇著『日本人の信仰』(1988年、中央公論社)159〜196頁。
  11. 門脇佳吉著『道の形而上学』(1990年、岩波書店)40頁。
  12. 申命記1章31節

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