■成長に王道なし

 

一般的には、生後8ヶ月を過ぎる頃、おすわり、はいはい、つかまり立ちと、子どもの発達段階が進んでいく。おすわりは、脳の神経支配が背骨の末端まできたことを意味する。それが腰から足へと進むと、左右の足を交互に出せるようになる。

はいはいができるようになるためには、体の条件が整うだけでなく、赤ちゃん自身が自ら移動したいと思う必要がある。「あれはなんだろう」、「さわりたいな」という欲求を持つことが、赤ちゃんをはいはいへと駆り立てる。

小さな子どもが成長していく様子を見るのは楽しいことだ。できなかったことができるようになった、という進歩の喜びを共感するからだと思う。しかし、「できた!」という一瞬の喜びの前には、数多くの試行錯誤がある。

飽くことなき好奇心によって、子どもは次の発達段階に挑戦する。繰り返し繰り返し、同じことを試してみる。成長するためには、こんなにも多くの「試み」と「失敗」が必要なんだと思う。そういうこと、大人になったら忘れているよな。

 

ヤコブの手紙1章4節
その忍耐を完全に働かせなさい。そうすれば、あなたがたは、何一つ欠けたところのない、成長を遂げた、完全な者となります。