■本当に大切なこと

 

そこそこのサイズの知的作業をするためには、精神的な余裕と邪魔されない時間が必要だ。そのため、より小さなサイズの作業、いわゆる事務的な仕事は、早めに片づけてしまい、気が散らないようにして、祈りと執筆の時間を確保しようとしてきた。

ところが、人生いつも、そうはうまくはいかないもので、事務的な仕事を片づけた頃には、夜遅くになってしまっていたり、たとえそうでなくても、文章を書くためのエネルギーがすでに枯渇してしまっていることが度々あった。

人によってストレスの原因は異なるが、私の場合は、時間をかけて神と向かい合ったり、「自分の文章」を書けない日が続くと、落ち込んでしまう。逆に、忙しいときでも、時間を見つけて短いエッセイでも書けた日には、それなりの喜びと充実感がある。

やはり、執筆は、自分に与えられている使命なのだと思う。だから、それを優先すべきだ。いろいろ片づけてからではなく、まず、そのための時間を確保し、その後に余力があったら片づけるというように優先順位を変えなきゃな、と思った。

そのためには、目先の「すっきり感」を犠牲にしなければならない。本当に大切なことを第一にしようと決断をすることが、自分を解放する道なのだと思う。これも信仰の戦いだと思う。

 

ルカの福音書10章41、42節
あなたは、いろいろなことを心配して、気を使っています。しかし、どうしても必要なことはわずかです。いや、一つだけです。マリヤはその良いほうを選んだのです。彼女からそれを取り上げてはいけません。