■何よりも大切なこと…

 

19世紀後半のお話。フランスのレオン・ガンベッタ議員が言った。「兵士が知らねばならないことは、ただ2つだけだ。一つは行進の仕方、そして、もう一つは銃の打ち方。」イギリスのヘンリー・ブラッケンベリー将軍が間髪を入れずに答えた。

「閣下、恐れながら申し上げます。閣下は何よりも大切なことを忘れておられます。」ガンベッタが、「それは何だ」と聞いた。ブラッケンベリーが答えた。「兵士は、従い方を知らねばなりません。」戦いの現場を知るブラッケンベリーらしい逸話だ。

死人をよみがえらせても、奥義に通じていても、山を移すほどの信仰があっても、従い方を知らなければ意味がない。キリストの兵卒に求められるのは、成果ではなく忠実さだ。イエス様の言葉を聞いて、父の御心を実行に移す、従順な態度なのだ。

 

マタイの福音書7章21-25節
わたしに向かって、『主よ、主よ。』と言う者がみな天の御国にはいるのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行なう者がはいるのです。その日には、大ぜいの者がわたしに言うでしょう。『主よ、主よ。私たちはあなたの名によって預言をし、あなたの名によって悪霊を追い出し、あなたの名によって奇蹟をたくさん行なったではありませんか。』しかし、その時、わたしは彼らにこう宣告します。『わたしはあなたがたを全然知らない。不法をなす者ども。わたしから離れて行け。』だから、わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なう者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができます。雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけたが、それでも倒れませんでした。岩の上に建てられていたからです。