■「弱さを誇る」という意味

パウロとシラスがテアテラという町に行ったときに、彼らにつきまとっていた女奴隷を悪霊から解放しました。彼女は、占いの霊に憑かれていました。

すると、彼女の主人たちは、もうける望みがなくなったのを見て、パウロとシラスを捕え、役人たちに訴えるため広場へ引き立てました。商人たちの訴えを聞いた長宮は裁判もしないで、公衆の面前で二人を何度も鞭打つように命じ、牢獄に入れてしまいました。

二人の背中は血に染まり、足には足かせがかけられていました。侮辱と不条理、痛みと恥。使徒も生身の人間です。恨み節の一つが出たとしても不思議ではありません。ところが、彼らはそのときに正反対の行動を取りました。