■御名があがめられますように

安部総理のIOC総会のオリンピック招致のスピーチのように「The situation is under control.」と世界の人々の前で言ってみたいというのが、人間の罪の性質なのだと思います。もちろん、一国のトップリーダーとしては自信なさ気な言い方ができなかったことは理解できますし、福島の危険度や首相の認識のことをここで論評しようとしているわけではありません。

ただ、万物をコントロールしておられる方が、私たちを愛してやまない創造主だということを知る人は幸せだ、ということは言えると思います。

心の中で、次のように思うことはないでしょうか? 「(神抜きでも、)自分は様々なことをコントロールすることができるし、自分の知恵と力と協力者たちによって、偉大なことを成し遂げることができる。だから、私の名前を覚えてください。私を認め、私を賞賛し、私の行動を『神対応』だとか『神ってる』とか言って崇めてください。」

こういうことを口に出さなくても人知れず思っていることはないでしょうか。人が自分を過小評価するときに、表だって反発しなくても、様々なリアクションが生まれます。侮られて葛藤したり、ひがんだり、人を妬んだり、自己嫌悪に落ち込んだりするのは、自分の名が知られ、自分が賞賛されて、自分が栄光を受けたいという心の裏返しです。

イエスさまがご自分の身に起こることを説明し始められたときのことです。エルサレムで「長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺され、そして三日目によみがえらなければならない」(マタイ16:21)と語られたときに、ある事件が起こりました。