■自分がコントロールできないことで悩んでいる方へ
「為せば成る」と思うことで、自分の力をより発揮できるということは否定しませんが、現実には横車を押されたり、出る杭として打たれたり、芽を摘まれたり、災害・事件・事故に巻き込まれたりすることがあります。そのような不条理な出来事に遭遇したときに、自分がコントロールできることとできないことを見分けて、できることに集中する勇気を持つことで、内面の平安を保ちつつ正しい道に進み続けることができます。
「ニーバーの祈り(Serenity Prayer)」として知られている祈りは、そのことを簡潔に表現しています。「神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。」
では、自分ができること、つまり、「変えることができるもの」とは何でしょうか。他者を変えることはできません。他者が変わるための環境を整えることができたとしても、その人自身が変わりたいと思わなければ決して変わりません。もちろん、神がすでに定められた御心を変える権威は、いかなる被造物にも与えられていません。結局、神から勇気、冷静さ、知恵を与えられて、自分に委ねられていることに集中するしかないのです。
そこで、試練や苦難の中で何をするか、ということを「天・外・内」でまとめてみました。これは、私の心の習慣となっている行動の総括でもあります。
まず、天との関係で、なすべきことは二つあります。
天との関係における第1の行動は喜ぶことです。三段階で喜びます。
まず、自分に向かって「喜べ!」と言います。イエスさまが、「人の子のために、人々があなたがたを憎むとき、また、あなたがたを除名し、はずかしめ、あなたがたの名をあしざまにけなすとき、あなたがたは幸いです。その日には、喜びなさい。おどり上がって喜びなさい。天ではあなたがたの報いは大きいからです。」(ルカ6:22-23)とおっしゃているからです。その命令に従って喜びましょう。