■福音は伝わっていますか(9) 神の声を聞く練習

紹介文
守られた閉じた人工的な環境の中で生きる魚は、狩猟能力と繁殖能力を失ってしまいますが、野生の魚は、野生の王国の王であられるイエスさまご自身から獲物をいただき、パートナーと出会って次世代を育て、王の命令通りに永続的に繁殖して海に満ちることができるようになります。また元気で免疫力が高く、受けるよりも与える幸いを知っています。水族館のように、人が管理する過保護な教会を「水族館型教会」と呼ぶことにします。

天外内トレーニングは、リーダーから霊的な食物をもらわなくても、自分で神に祈り、聖書を読んで導きを受け取り、さらに、自分を通して救われた人たちを「自立的に神と交わることができるように助ける働き人」として育てるシステムです。回心直後に神の声を聞く練習をすることで、たとえ一人きりになったとしても、生活の中で着実に使命を果たす生き方を求める、という正しい刷り込みをすることができます。


・水族館型教会

水族館でサメが、イワシやアジと仲良さそうに並んで泳いでいるのを見て、なぜサメは小さな魚を襲わないのかという疑問を抱いたことはないでしょうか。自然界では小さな魚を捕食するサメも、水族館ではおとなしくしています。水族館のサメには十分な餌が与えられていつも満腹なので、あえて狩をして体力を消耗するようなことはしない、というのがその理由です。かくしてサメは、水族館という人工的な水槽の中で、神に与えられた狩猟能力を発揮しないまま一生を終えることになります。

水温や水質だけでなく、空腹の加減まで見通されて人工的に飼育されている魚たちは、危機感を失い、狩猟に代表される自立のための生命維持能力を失っていきます。それだけではなく、子孫を残す能力も失っていきます。自然の中では、自分で捕食しなければならないし、天敵にも対応しなければなりませんが、人工授精などしなくても自然に繁殖します。 

守られた閉じた人工的な環境の中で生きる水族館の魚が狩猟能力と繁殖能力を失ってしまうように、キリスト教会の中でも回心者を保護し過ぎると、自分で神に聞く能力や霊的子孫を産み出す力を失ってしまいます。このような「人が管理する過保護な教会」を「水族館型教会」と呼ぶことにします(参照: Alan Hirsch, “The Forgotten Ways: Reactivating Apostolic Movements.”,Brazos Press, Grand Rapids, MI: 2006, p.229)。

「水族館型教会」がどういう教会なのかを、曽野綾子の本に収録されているエピソードを紹介することで考察してまいりましょう。