■Cool Japan!(5) お掃除
紹介文
「自分の強みを自覚するのは難しい」とある人が言いました。私たち日本人は、弱点や欠点と思われるものには敏感ですが、自分の長所や強みには、あまり注意を払わないのではないでしょうか。
ある調査によれば、世界で最も人気のある観光地は日本だそうです。しかし、世界の人々が感じている日本の魅力や良さを、日本人である私たち自身が一番自覚していないのかもしれません。また、西洋的な世界観を内包するキリスト教に慣れ親しんでいる私たちは、西洋文化と比較して、日本の社会や文化に対して否定的に評価する傾向があるようです。
このシリーズでは、「Cool Japan!(クールジャパン!)」と題して日本の文化や社会の成り立ちを、聖書に示されている価値観を用いて、観察し直すことを試みます。
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これまで「Cool Japan! (クールジャパン!)」と題して、有形無形の日本文化や社会の成り立ちを、特に外国人観光客に印象の強い、富士山、おもてなし、歴史建造物、アニメ、と取り上げて4回にわたり観察してきました。シリーズ第5回目となる今回は、「掃除」について考えます。
日本を初めて訪れた外国人が、日本の第一印象を尋ねられて、必ず答えるのが「日本はきれい」だということです。「空気がきれいで空が青い」、「水が澄んでいてきれい」、「道路がきれいで、ゴミが落ちていない」などが、日本の第一印象としてあげられるのです。
屋外の環境だけではありません。まさに第一印象となる空港や、国内移動の際に利用する駅をはじめとする公共の施設なども、清潔できれいだと評判です。もちろん、外国のすべての町が散らかっていて汚いというわけではありませんし、日本はどこに行ってもきれいでゴミが落ちていない、ということでもないでしょう。それでも「日本はきれいだ」というのが、洋の東西を問わず、日本を訪れた外国人が抱く強い印象なのです。