■教会にスピード感を

紹介文
教会にはもっとスピード感が必要ではないでしょうか?
スピード感が無いと、ワクワク感がなく、停滞した雰囲気になります。失敗を恐れ過ぎるがために、ゆっくり進み過ぎるという面もあるかもしれません。「教会にもっと若い世代や社会で活躍している人たちを呼び込みたい」という声を耳にすることが多いですが、もしそうなら、スピード感の改善というのはひとつの大切なポイントだと思われます。


私には、教会にもっとこれが必要ではなかろうか、と感じるものがいくつかあります。そのうちのひとつが「スピード感」です。

私は企業経営者向けのプロコーチの働きもしているのですが、ビジネスの現場で重要視されるもののひとつがスピード感です。世界は刻一刻と変わっています。今、だと思った瞬間はもう過去です。「これは新しい」と思ったことでも、すぐに陳腐化してしまいます。なにせ世界全体を相手にしていますから、自分が発想することのほとんどはたいていどこかの誰かも発想していますし、人々のニーズはどんどん変わっていきます。そのような環境の中で人々のニーズに的確に応えながら事業を発展させていくためには、綿密な思考だけでなく素早い行動が必要なのです。特にビジネスリーダーたちには高いスピード感が要求されます。

ビジネスマンと過ごす時間が長いせいか、教会のさまざまな会合、特に牧師たちの会合に参加する時、あまりの悠長さに驚かされることが少なくありません。もちろん教会はビジネス界とは違いますから、同様のスピードは必要ないでしょうし、満たそうとしているのが人間としての不変のニーズですから、だいぶ事情が違います。必要に応えて発展しなくては、といった感覚とは無縁の世界かもしれません。

しかしそれらを勘案したとしても、私はやはり、教会が決定したり行動を起こしたりするスピードは遅すぎると感じてしまいます。むしろ、時間をかければかけるほど良いと考えているかのようです。