■ハデスの門を砕く
紹介文
教会の働きの中核は、集まることではなく出て行くことであり、外に送り出すことです。しかし実際には、多くのクリスチャンが集めることに一所懸命になってしまい、教会の外で活動することを恐れているようにすら見えます。
教会が内向きになってしまう心理を考察しながら、閉じこもるのではなく、世界の中で輝く教会になるために何ができるのかということについて考えていきます。
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多くのクリスチャンは、世界に出ることを恐れて、教会の中に隠れようとしているような印象を持つことがあります。この世は汚れていて、恐ろしい場所なので、教会という聖くて安全な場所に隠れなければならないのだという人もいます。
そのような人たちは、一人でも多くの人々を教会にかくまわなければと考えているようです。だから、教会に人を集めようとするわけですね。しかし、教会の働きの中核は、集まることではなく出て行くことであり、外に送り出すことです。
イエスさまは弟子たちをそれぞれの町に送り出し、神の国を宣べ伝えさせました。地上を去る前にも、「あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい」(マタイ28:19)と命じ、そのために聖霊が授けられることを約束されました(参照:使徒の働き1:8)。
「あなたは、生ける神の御子キリストです」(マタイ16:16)と信仰を告白したシモン・ペテロにはこのように言いました。「ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。」(マタイ16:18)
後半の部分に注目してください。「教会は、悪魔の攻撃から守られる難攻不落の砦だ」と、イエスさまは言われませんでした。「ハデスの門もそれには打ち勝てません」と言われたのです。つまり、イエスさまを救い主と信じる信仰を土台の岩として教会が働きをするとき、守りに入っているのは私たちではなく、地獄の門の後ろに隠れている悪魔の方だと言っているのです。