■直感的印象、預言/夢/幻、チーム内の一致

紹介文
神は、「愛しあいなさい」というような概念的で抽象的な指示だけでなく、「なぜ、だれを、どのように愛しなさい」というように、個別の状況に適合する具体的な指示を出して、神の子どもたちを導いてくださいます。

使徒の働き第16章には、神がパウロのチームに、直感的な印象、夢や預言や幻という超自然的経験、さらには、チーム内の一致を通して語られたことが記されています。この箇所から、神がいかにきめ細かく私たちを教え導いてくださるのかということについて学ぶことができます。


・導きを受け取る

幼児がおもちゃの取りあいをしているところに、大人が割って入って、「仲良くしなさい」と言ってたしなめるというシーンを想像してください。争って興奮状態になっている子どもを叱っても、何が適切な行動なのかを理解させることはできません。予防的に具体性のある指示をすることで、怒鳴らなくても子どもを指導することができます。

喧嘩になっていないとき、つまり、普段からの予防的対応が功を奏します。たとえば、友だちが使っているおもちゃを問答無用で奪い取ろうとする子どもを見つけたら、喧嘩になる前に、「貸して」と言って事前許可を求めるようにと指示します。「貸して」と言われた方の子どもには、「いいよ」と言って貸してあげるように指導します。貸してもらった子どもは、おもちゃで遊び始める前に、貸してくれた子に対して、「ありがとう」と礼を言うように指示します。

最初からうまく行かないことも多いでしょう。新しい習慣が集団の中に根付くためには時間がかかります。しかし、争いが起こってから、「仲良くしなさいって何度言えばわかるの」などと感情的に言っても、子どもたちはますます興奮して、指示を理解できないばかりか、子どもを指導する大人の愛を受け取ることが難しくなります。

抽象的な概念を口にするだけでは、1ミリも子どもの行動を改善することはできません。この場合にはこうしなさい、という具体的な指示を出し、子どもの目線でチャレンジし、従ったら承認するという忍耐強い指導なしに、子どもが新しい習慣を身につけることはできません。