地の塩
2010年4月29日に、兵庫県三田市で、13名の有志の者たちが集まり、祈り会を開きました。
目次<Contents>
1 1ヶ月間の報告
NPOの設立、コーチングビジネスの展開、途上国援助、学習教室のスタート、子育てグループやフラダンス教室の活動などを通して、今神が教えておられることは、人々が愛を求めているということです。クリスチャンが宗教的なカプセルから出て、未信者の世界で「しもべとして」仕え始めるときに、人々はクリスチャンの自己犠牲の愛を見て、感動したり、敬意を払ったりします。
イエス様は私たちのことを、世の光であり、地の塩だと言われました。どちらも、「世界への派遣」にかかわるイメージですが、光と塩ではニュアンスが異なります。
光の例では、礼拝が関心事となっていますが、塩の例は、塩によって世界が質的に変革されることが扱われています。塩が機能することで、世界の腐敗が防止され、清められ、世界が「神の国の味わい」を持った姿へと変わっていくのです。
「すべての国民を弟子とせよ」という命令は、単に個々人が敬天愛人に生きるようになることだけを意味するのではありません。共同体内の家族や集団が、神の国の規範と価値観に則ってかかわり合い、さらには外の共同体とも同じ原則で関係を結ぶようになることを意味しています。
つまり、社会全体が、自己犠牲の愛に貫かれたキリスト中心の共同体へと変えられていくことが「神の夢」なのです。政治、教育、メディア、芸術、娯楽、宗教、家族、ビジネスなどのあらゆる文化領域の中で、唯一の神があがめられ、神のご支配が現わされ、共同体全体が正義と公正と愛を目指して成長していくように、神は計画しておられます(ルカ4・18~19)。
このようなトランスフォーメーションが起こるために、地の塩とされた弟子たちが、触媒として用いられるのですが、初期のステージでは、弟子たちの無私の行為が、未信者の人たちに感動を与えるようになります。
初期段階で会うすべての人が救われるわけではありませんが、多くの場合、人々はキリストの弟子たちを「本気で共同体の役に立とうとしている人たち」として認識します。これまでのキリスト教は、総じて人々の霊的なニーズだけに応えようとしたために、社会・政治的なニーズにはあまり注意を払いませんでした。
「一連の集会に参加する」キリスト教から、「愛を実践するために世界に出ていく」キリスト教に変わっていくときに、クリスチャンの言葉ではなく、生き様が伝わっていくということに、私たちは現場に出ることで気付きはじめました。
2 定期的な交わり
誰かが歌い始めると、その歌が引き立つように、バックコーラスにまわって支えるというような関係が、次第に形作られ、深められてきています。今後も月1回の祈り会を継続することになりました。また、3ヶ月に1度は、1泊2日で祈ったり交わったりすることになりました。
3 定期的なトレーニング
東京と大阪で、2月から4月までの3ヶ月間、毎月天外内トレーニングを開いてきました。この2つの都市では、5月にもトレーニングの実施が予定されています。
「育成者の育成」を目的とした「2nd Story」は、適宜開催することにしても、「回心後48時間以内に敬天愛人という生き方を教える」ことを目的とした「1st Story」は、大阪では、当分の間、今後も毎月実施することになりました。
6月は、26日(土)に、大阪希望学園で開催します。大阪希望学園は、トレーニングの主旨に賛同してくださり、梅田駅から徒歩4分の立地にもかかわらず、好意的に施設利用の条件を設定してくださいました。
東京では、トレーナーチームの結びつきが強まり、自立的に非公開のトレーニングセミナーを開催するようになりました。大阪からトレーナーが助けに行くのは、すでに予定されている5月のセミナーで終了し、6月からは、東京のチームだけでトレーニングを実施することになっています。
6月19日(土)には、福岡でトレーニングセミナーを開きます。これは、大阪のトレーナーによって実施されますが、東京からも助けにきていただく計画を立てています。
4ヶ月間続けて同じ都市でトレーニングを開催し、5ヶ月目には、地元のトレーナーだけでセミナーを開催するようになるというパターンが生まれつつあります。
11月からは、沖縄でも定期的にトレーニングを開始する予定です。
4 預言といやし
6月に大阪で開催する「いやしトレーニングセミナー」の詳細は下の通りです。
- 目的
- 普通の人たちが、普段の生活で、いやしの働きを当たり前のこととして展開するようになる。
- いやしのムーブメントのために「草の根的な育成の枠組み」が形成される。
- 講師
- フィル・ライ(オーストラリアのハウスチャーチネットワークのリーダー)
- 日程
- 第1セッション 6月11日(金)午後7時~9時
- 第2セッション 6月12日(土)午後1時半~3時半
- 第3セッション 6月12日(土)午後3時半~5時半
- 第4セッション 6月12日(土)午後7時~9時
- 第5セッション 6月13日(日)午後1時半~3時半
- 第6セッション 6月13日(日)午後3時半~5時半
- 第7セッション 6月13日(日)午後7時~9時
- 場所
- 大阪天満橋の「ドーンセンター」【http://www.dawncenter.or.jp/top/index.jsp】
- 登録費
- 自由献金(1セッション1,000円の目安で)
トレーニングは、全参加が基本ですが、日曜夜の第7セッションだけは、オープンにし、全参加する人たちの関係者を招くことにします。
8月13日(金)夜から16日(月)の午後にかけて、大阪で、ヴォルフガング・ジムソンさんを招いて開く「第2回日本ハウスチャーチカンファレンス」の案内と併せて、RACメーリングリストでなるべく早く告知することを決定しました。
5 インフラの整備
天外内トレーニングの概要を紹介する『敬天愛人 – 収穫のための働き人の育成』(福田充男著、地引網出版発行、1,200円+税)を5月1日に上梓しました。
本書刊行の目的は3つあります。第1に、大宣教命令がこの時代に実現するというビジョンを提示すること。第2に、草の根弟子育成トレーニングを多くの方々に知っていただき、普通の人たちが驚くべき神の国の働きに就くための入り口となること。第3に、トレーナーに教えのパッケージを包括的に理解していただくことで、今後各地に広がっていくであろうトレーニングの共通認識を確認することです。
あまりにも短期間にスムーズに出版されたので、出版に携わった者たちは皆驚いています。神の主導と、事柄の緊急性を感じざるをえません。
5月末頃には、アマゾン【http://www.amazon.co.jp/】や、楽天ブックス【http://books.rakuten.co.jp/】などのサイトからも購入できるようになる予定ですが、それまでは、地引網出版【http://www.jibikiami-book.jp/】や、お近くのキリスト教書店でお求めください。
ニール・コール著『LTG(ライフトランスフォーメーショングループ)』(いのちのことば社発行、高見沢栄子訳)も、6月には発行する目処がつきました。この件については、詳細が分かり次第、再度お知らせします。
草の根弟子育成を正面から扱った書物は、これまで日本ではほとんどありませんでした。ここに来て、2ヶ月連続でこの種の本が出版されるのは、収穫の季節の到来の1つの徴なのかもしれません。
福田充男
2010年5月6日