■危険な時代にあって世界を舞台に歩む際の指針

大前提:「神様は私たちの命を守ってくれない」

「神様、どうか守ってください。」私たちが頻繁にする祈りのひとつです。でも、それに対する神様の答えは冷たいことが多いと私は感じてきました。神様は私たちを守ってくださらないことがあります。

危険が多い地域で働きをする中で、無謀なことをするクリスチャン、特に、短期宣教でやってくる人たちをいやというほど見て来ました。彼らに大体共通することは、「自分たちは神様の働きをしているのだから神様が守ってくださる」という過信です。私もどこかで、神様の働きに携わっている人には神様の特別な守りがあると信じていました。

もし誰かが無謀なことをして危険な目にあった場合、私自身は、無謀なことをしたその人が悪かったと評価し、信者を守る責任を果たさなかった神のせいだとは思いません。けれども、そのような無謀な人たちとは違い、現地の文化をよく理解し、共同体に溶け込んでとてもよい証をしていた仲間たちが何人も命を失い、その度に神様に裏切られたような気がしました。

そして、神様の働きに携わっている人には神様の特別な守りがあるという信念はくじかれました。でもよくよく考えてみると、私は神様がしていない約束を信じ込んでいたのです。

「神様は、あなたやあなたが愛する人を守らないかもしれない」これが真実です。このことについてあなたはどう思いますか。