■宗教改革500年を記念して(6)シリーズ最終号

紹介文:
宗教改革500周年を記念して分かち合ってきたヴォルフガング・ジムソンの「教会が生まれ変わるための15ヶ条の論題」も今号で最後になる。

1から14の論題を通して、現代の教会にどのようなパラダイムシフトが必要なのかを、様々な角度から論じてきた。今号で紹介する15の論題は、これまで紹介された論題を総括しながら、単純で、基本的な結論へと私たちを導く。

それは何か新しいアイディアではなく、初代教会が始まり、爆発的に成長していった場である「家」に教会を戻すことである。教会が「家」に戻るときに、私たちの信仰の歩みにどのようなことが起こり、周囲にどのような影響を与えていくかに焦点を当てながら、イエスさまがずっと前から私たちにどのようなことを語ってこられたか、そして今どのようなことを語りかけておられるかについて考えたいと思う。


第15の論題:教会を家に戻す

「霊的な人のふりをしやすいのはどこであろうか。それは、講壇の陰に隠れて、神聖な衣服を身につけて、顔のない群衆に向かって神聖な言葉を語っている時ではないだろうか。逆に、霊的なふりをするのが一番難しいのはどこだろうか。それは、自分の家ではないだろうか。

一番難しいからこそ、一番意味深いのかもしれない。伴侶や子どもたちがいる自分の家では、言動のすべてが自動的に霊的なリトマステストにかけられる。そこでは偽善は効果的に淘汰され、本来の自分の姿になる。

キリスト教会の大部分は、「家」を離れて、現実の生活とはかけ離れた神聖な建物の中で、不自然なパフォーマンスを作り上げている。

今、神様は再び「家」をとらえようとしておられる。教会がそのルーツである「家」に戻るのだ。 それは、教会の歴史の初めに戻ることを意味する。」(ヴォルフガング・ジムソン 教会が生まれ変わるための15か条の論題 第15)