■「紀元一世紀の教会出席」を通して紀元二十一世紀の教会を考える(3)

紹介文
現在ほど変化の速い時代はない、と言われています。そのスピードは、減速するどころか、様々な技術の進歩によって刻々と加速しています。それらの変化に対する善し悪しの判断や、変化への対応の仕方に違いこそあれ、私たちはみな変化に対応せざるをえません。

私たち日本人にとって2019年は、元号が変わるという変化にも対応する年です。「平成」という時代に色々な意味で区切りをつけ、新しい「令和」という時代に入りました。これらの様々な変化は、私たちキリスト者の生活にも否応なく訪れています。加速度的変化の中でどのように、永遠に変わることのない神さまを愛し、私たちと同じように変化のただ中にある隣人を愛するように、私たちは召されているのでしょうか。

変化への対応は、本質的な事柄を考える機会でもあると言えます。何を、なぜ、どのように、変えるのか、そして変えないのか、それらを考えることが、私たちの思いを本質的な事柄に向かわせます。そのような意味において、今ほど信仰の本質を考える絶好の機会はないでしょう。

このシリーズでは、約2000年前の教会出席を描いた小冊子「紀元一世紀の教会出席」から、教会の本質を再考し、現在の日本の教会に対する示唆を得たいと思います。