■植民地主義的宣教に対する反省(3)―依存の関係

紹介文
ベルギーにある植民地博物館の像に「ベルギーがコンゴに文明をもたらした」とあるように、植民地主義は自分たちが植民地に与えた恩恵を強調する。確かに、いわゆる第三世界の国々は、列強の植民地になったことで、国が整備され、教育の機会も増えた。

例えばアフガニスタンに行くと、大学や政府の建物など、コンクリートの立派な建物は、ソ連が関わっていた時代に建てられたものだということが分かる。中央アジアの「…スタン」がつく他の国々も、ロシアの影響下に入ったことで近代化が進んだ

しかし植民地主義の特徴の一つが、植民地からの「搾取」であるように、列強の影響下に入る国々は、列強に依存しなければ生きていけない立場に置かれる。

ベルギーとコンゴの例では、コンゴにある豊かな資源をベルギーに持っていくために、現地の人たちは、ひどい環境の中で重労働を余儀なくされ、基準に満たない労働者は罰を与えられたりした。

植民地主義的キリスト教宣教では、そこまで露骨なことをしないとはいえ、根底にある行動は、列強が植民地に課したものとあまり違いがない。

今号では、植民地主義的宣教が確立してきた依存の関係について考察する。