■じょうご式伝道とスポンジ式伝道

紹介文
多くの教会は「じょうご式伝道」というモデルに基づいて活動しています。教会の敷居が高いので、教会にとってはあまり中心的ではない「人々の関心を引く多様な活動」をする、というのがじょうご式伝道の内容です。

しかし実際には、じょうご式伝道で間口を広げても、周辺的な活動を展開することによっては、人々を中心的な活動に導き入れることはほとんどできません。そこで本稿では、じょうご式モデルの代替案として、「スポンジ式伝道」という新しいモデルを紹介します。


私が現在通っている教会では、「誕生パーティー」がよく開かれます。普段の日曜日の平均礼拝出席人数は30名ぐらいですが、誰かの誕生を祝う日には、80人ぐらい集まるのも珍しいことではありません。誕生パーティーは、「人を集める」ための最善の方策だと考えられています。

そのため、誕生パーティーだけでなく、できるだけ頻繁に祝いの機会を作ります。父の日、母の日、クリスマス、歓迎会、送別会など。色々な理由をつけて教会でパーティーを開くのです。このように、教会にとって周辺的なイベントを開くことで人を集めようとする活動を、「じょうご式伝道」と呼びます。

じょうご式伝道は、2003年に、リバイバル新聞に掲載された「じょうご式伝道で進展する開拓伝道」と題した記事で紹介されました。教会は敷居が高いので、様々な招客活動をして、未信者を教会につなげようとするのです。広いじょうごの入口から教会の共同体の交わりに入ってもらい、仲間意識を持つようになったら、次第に教会のより本質的な働きに招き入れるという戦略です。

たとえば、福音に興味はないがゴスペルクワイアで歌いたい人がいるとします。そういう人に対しては、まず教会のクワイアに入ってもらい、次第に伝道集会で歌う機会を提供します。伝道集会で歌うと、福音を聞くことになるので、そこで興味を持ったなら、今度は聖書勉強会に出席するようにと誘います。そして、ついに、教会の礼拝に定期的に出席するようになる、という具合です。